女子大生取材日記②〜国会図書館には本が無い〜
まず、進捗報告。
・沖縄には、9/13〜15で行く
・取材内容は「ひめゆり」について
・台風が来るかもしれない
・取材アポは二件取れたが、一件はカメラNG
以上になります。
取材の調べ物をしに、国立国会図書館へ行ってきた。
国立国会図書館、すごい。
日本で発行されたすべての本が集まる図書館には、本が無い。
小さい頃から図書館が好きな私は、ふらふらと本棚と本棚の間を歩いて気になった本を読むということを繰り返してきたのだけど、ここではそれは出来ない。
せっかくなので、ろくに下調べもせず「行けばなんとかなるだろ」と乗り込んだ、国立国会図書館の体験記録を書いておくことにする。
まずカードを作らないと利用が出来ず、(1日利用カードなどもあるけれど)身分証明書が必要になる。
申請書を書いてカウンターに出すと、カード自体は10分くらいで出来る。
ここまでは想定内だ。受付の人も優しかった。
カードができても、すっと図書館に入れるわけでは無い。
受付で「B5以上の不透明な鞄や封筒の持ち込みはご遠慮いただいております」と言われる。
はて……?大概の鞄はそうだが、私の鞄は透明ではないので持ち込めないらしい。
順路にある備え付けのロッカーに不要なものを預け、もらえる透明のビニール袋に筆記用具とパソコンを詰め込む。パソコンを入れたら、持ち手がはちきれそうになったので、抱えて歩くことにした。
国会図書館にある莫大な本の数々のほとんどは書庫にある。そのため、自分が読みたい本を職員さんに持ってきてもらわなければならない。
ずらっと並んでいるパソコンで資料を検索し、申請をすると受付に届く仕組みだ。
だいたい20分くらいで本が来る。どういう仕組みかさっぱりわからないが、たったの20分で一冊の本が探される。すごい。
個人への貸し出しは行っていないので、読みたければ図書館にいるうちに読まなければならない。
自習机のような机の一画に荷物を広げる。
私の横に座っていた人は、凶器になりそうな重量の本を広げているし、向かいの人は永遠と絵本を読んでいた。みんな目的があってここに来ている。
私がこの日、読んでいたのは『墓碑銘』という本で、亡くなったひめゆり学徒や教師の方々一人ひとりの名前と写真と最期と思い出が書かれている本だ。219名もの名前があった。
中には、「父から届いた手紙をラブレターと勘違いされ、みんなの前で開封することになったラブレター事件」や「ほうきをギターの代わりにして歌っていました」といった思い出も書かれている。卒業アルバムのようだと思った。
記述の多い少ないも当然偏りがあり、中には写真が無い方もいる。
それがとても、現実的だった。
沖縄に行くまでに、『ひめゆりの塔をめぐる人々の手記』と『ひめゆり平和祈念資料館ガイドブック』も読もうと考えているところだ。