備忘録

足りないなら足せよ

本の福袋が早く売りだされてほしい。

 

お久しぶりです。

今回は取材に関係なく、友人との企画が楽しかったので番外的に更新します。

 

 

 

 初売りで賑わう街を見ながら、本の福袋が1番ほしいなと思って。

 

12月24日。

三千円分の本が詰まった袋を友人と交換した。「本の福袋」と題したそれは、新しい出会いに満ちていた。

 

新宿紀伊国屋本店が好きだ。

目当ての本があってもなくても、三時間は時間が潰せる。平積みにされた本を眺めて、どの本を読もうかと考えるのが特に好きで、うろうろと棚と棚の間を行ったり来たりしてしまう。

しかし、最近あまりにも行きすぎているせいか、手を伸ばす本手を伸ばす本、どれも既視感が拭えない。全て、なんとなく、見たことある感がつきまとう。私自身の好きなテーマや好きな語感が変わらない限り、似たような本に手を伸ばしてしまうからだろう。

 

そうなってくると、だんだん「本を選ぶのが面倒臭い」という気持ちになっていく。

私の認知していないところから、私の好きな感じの本を、誰かに選んでほしい。読書ソムリエ。読書ソムリエに頼みたい。

そう思い出したのが発端だった。

 

読書家の友人にこの話をぼやいたら、同じ悩みを抱えているということが発覚した。

 

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それならお互いがお互いに本を選べばいいのでは、という結論に達するのは当たり前だ。

上限3000円、冊数制限無し、テーマだけを相手に決めてもらって福袋を作ろうという話になった。

私の出したリクエストが「職人が出てくる本」で、友人が出したリクエストが「影のあるイケメンが出てくる本」だった。

ちなみに、小説でも写真集でも漫画でも絵本でも本屋で買えるものであればそこに制限はない。

 

ちなみにこの友人は、私の友達の中では1番読書家だ。好きなジャンルはホラー、好きな作家は私の知る限りでは小野不由美島本理生。少女漫画にも詳しい。だいたい私が言った小説がわかる。

私は、ライト層としての読書好きで、好きな作家は朝井リョウ三浦しをんというあたり、だいぶその感じが出ていると思う。浅く広く、わりとどんなジャンルにも手を出している感じ。

 

結局、五冊本を選んだ。

内容としては、

月魚/三浦しをん(儚い系イケメン)

世界地図の下書き/朝井リョウ(メンタルがイケメン)

烏は主を選ばない(各種イケメン。本当は空棺の烏を読んでほしかった)

ナラタージュ(思い出のイケメン)

三月のライオン一巻(生き方がイケメン)

といったラインナップである。見る人が見れば、安定の私らしい選書。

絶対にこのうち一冊は被ると思い、目録なるものを作り送りつけた。

 

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持っている本を贈ったときへの対処法として、付加価値がつけられたらいいと思って。

 

そして友人がくれた本。

 

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朝井まかて「眩」

九井諒子「竜の七つのかわいい子」

 

まだ竜の〜しか読めていないけど、世界にはれまだ私の知らない!面白い分野がある!!!というガッツポーズをしたいくらいだ。自分の知らない世界から殴られることはどうしてこんなに気持ちがいいのだろう。

 

私の選んだ本の一冊、「月魚」の中に「本棚はまるで脳みそみたい」というニュアンスの言葉がある。本当にそうだろう。その人が手元に残している本が、その人を作っているのだと思う。だから今回の企画で、他人の頭の中を一部見せてもらえたようなそんな気持ちだ。面白くて当たり前だと思う。プレゼントの紐を解くわくわく感を、とても久しぶりに感じた。最高のクリスマスだ。